ヒードラン [編集]
No.485 タイプ:ほのお/はがね 通常特性:もらいび(炎技を受けるとそれを無効にし、交代するまで炎技の威力が1.5倍になる) 隠れ特性:ほのおのからだ(接触技を受けると30%の確率で相手をやけど状態にさせる) 体重 :430.0kg(けたぐり・くさむすびの威力120)
唯一のほのお×はがね複合タイプを持つ準伝説ポケモン。
もらいび込みで弱点3・半減以下11という堅牢な補完を誇り、耐性11タイプのうち実に5タイプを1/4、2タイプを無効に。
特にもらいびにより、はがね対策をほのお技に頼り切っているポケモン・PTを1匹で詰ませられる点は特筆に値する。
また、一貫性の高いフェアリーを4分の1にできる点も強力。
反面、メイン・サブ双方じめん4倍は無視できる弱点ではない。
が、ひこう、ふゆうで無効化出来るので、一点読みで裏に無償降臨させられる。
繰り出し性能・流し性能に優れ、補完に優れた相方候補も多い、サイクル戦適性の塊とも言えるポケモン。
第八世代ではめざめるパワーが廃止。こおり技は失うことに。
また、どくどくも没収されたため、前作で主要な型であった「どくまも型」が使用不可能になった。
反面、てっていこうせん、しっとのほのお、ねっさのだいち、ボディプレスと有用な攻撃技を多数習得。
範囲はあまり変わらないが追加効果が有用だったり、威力が高かったりとそれぞれ採用理由が存在する。
また、めざめるパワーの廃止はマイナスばかりでもなく、多くのポケモンがじめん技を失った。
多くのフェアリーにほのお技のマジカルフレイムが配られたことで多くのはがねタイプが返り討ちにされる危険性が増えた中で、
もらいびにより無効にできるので多くのフェアリーに対して変わらずに役目を持てるのも大きい。
結果、有利な相手にとことん有利なヒードランの性質が強調され、採用理由の増加に繋がっている。
ただし、本来役割対象のほのおタイプの多くにねっさのだいちが配られたことで、対ほのおタイプとしての性能は低下気味。
新要素のダイマックスはダイアース、ダイスチルと耐久を向上させられ、
火力をダイバーンで上げつつみずが実質等倍になる、となかなか相性は良い。
ただしヒードラン自身が元々サイクル向けの性能で居座り向けではないこと、
および素早さを補強する手段が無く鈍足なことは変わらないなど、短所をカバーしきるには至らない。
役割はほとんど変わらず、対面性能を向上させる目的のダイマックスになることには留意。
特性考察 [編集]
- もらいび
- 相手の炎技を無効にし、自身の炎技を強化できる。
ヒードラン以外の鋼は全て弱点、相殺できていたとしても炎等倍だが、この特性でほのお技が無効になるのが大きい。
基本的にはこの特性を選択。
トレースには注意。ラスターカノンで弱点をつけるサーナイトはともかく、ポリゴン2は高火力オーバーヒート・拘束できるマグマストームなど有用な炎技が無効化されてしまう。
またエースバーンのキョダイカキュウは無効化できないためダイマックスしそうなシチュエーションの時は注意。
- ほのおのからだ
- 隠れ特性。とくせいパッチによってようやく解禁されたが、ヒードランに対してよく使われるじしんや特殊水には意味がなくダイマックス技も無意味。
何より、等倍の炎が無効にできないとヒードランの役割ができなくなる。
メタモンやトレースポリゴン2に炎技を通すために僅かながら使用例が見られるが、
もらいびの汎用性に及ばずいかんせん消極的な採用理由であるため数が少ない。折りたたみ
技考察 [編集]
ダイマックス技考察 [編集]
ダイマックス技 | 元にする技 | 威力 | 効果 | 解説 | |
---|---|---|---|---|---|
ダイバーン | オーバーヒート ふんえん マグマストーム かえんほうしゃ ねっぷう | 140(210) | 天候:晴 | 一致技。晴れで2発目から威力1.5倍。 呼ぶみずタイプの火力半減も。 | |
ダイスチル | てっていこうせん | 140(210) | 味方:B↑ | 一致技。てっていこうせんの場合、反動を無視できる。 また物理耐久の底上げができる。 | |
ラスターカノン | 130(195) | ||||
ダイアース | だいちのちから | 130 | 味方:D↑ | 特殊耐久のさらなる底上げ。 | |
ねっさのだいち | 120 | ||||
ダイソウゲン | ソーラービーム | 140 | 場:GF | 素のソーラービームと違い相手に天候を奪われても隙なく高威力を保てる。 地震威力半減も美味しい。 | |
ダイドラグーン | りゅうのはどう | 130 | 相手:A↓ | 対ドラゴン。物理耐久を補強。 | |
ダイアーク | あくのはどう | 130 | 相手:D↓ | 特殊受けを崩す。 | |
ダイロック | げんしのちから | 110 | 天候:砂嵐 | ほぼ4倍ピンポイント。スリップダメージ狙いでも。 ただしダイバーンの晴れを上書きしてしまう。 | |
ダイアタック | はかいこうせん | 150 | 相手:S↓ | 等倍範囲が広く追加効果も優秀だが技スペースが厳しいか。 | |
ダイウォール | 変化技 | - | まもる | 相手のダイマックス切れを狙う。 |
型考察 [編集]
襷持ちヒードラン〈物理受け〉
努力値はH252B252がいいと思います。
技 鬼火/マグスト/ステロ/挑発
役割は受けポケモンなど受けサイクルなどに出していいと思います。
こだわりメガネ型 [編集]
特性:もらいび
性格:ひかえめ/おくびょう
努力値:C252 S調整 余りH
持ち物:こだわりメガネ
確定技:オーバーヒートorだいもんじorかえんほうしゃorマグマストーム(いずれかの併用可)
選択技:ラスターカノン/だいちのちから/あくのはどう/げんしのちから/りゅうのはどう/はかいこうせん/おにび/ステルスロック
相手後続への負荷を最大限に高めるためのメガネ。高い繰り出し性能・流し性能と非常に噛み合う。
命中安定のかえんほうしゃと瞬発火力があるオーバーヒートの両立も検討される。
他の型と違い、等倍ラスターカノンや抜群だいちのちからの負担が段違いである。
炎技・ラスターカノン・だいちのちから以外の攻撃技にはやや乏しい。
こだわりスカーフ型 [編集]
特性:もらいび
性格:おくびょう/ひかえめ
努力値:CSベース
持ち物:こだわりスカーフ
確定技:オーバーヒート/だいちのちから
優先技:だいもんじorかえんほうしゃ
選択技:てっていこうせんorラスターカノン/あくのはどう/りゅうのはどう/はかいこうせん
補助技:おにび/ステルスロック
相手を流しやすく自身も流されやすいヒードランとこだわりアイテムは噛み合っている。
一方で、的確に「一般的なヒードランでは抜けない相手」を上から狩っていかないと展開が不利になりやすい欠点がある。
オーバーヒートは先手で確定~乱数圏内に持ち込める相手が多いため、奇襲で確実に倒していく性質上ほぼ確定。
一致技との相性補完に優れただいちのちからも命中安定で扱いやすく、外す理由はない。
連発できるようだいもんじなどの炎技をツーウェポンにしておくと、一貫が取れた終盤で役立つ。
炎・地が通らず鋼のみが通る高速ポケモンは意外と少ない。鋼技の仮想敵はプテラやボーマンダ、サザンドラなど。
りゅうのはどうはほぼピンポイントだが炎を半減するドラゴン全般に安定して通る。
最速スカーフの実数値は211。130族周辺はあらかた抜けるが最速ドラパルトの213には及ばない。
一方でカプ・コケコをとんボルで逃げられる前に先手オーバーヒートで高乱数1を取れる点は魅力。
準速でオンバーン抜き。一見微妙な素早さだがカミツルギ・ゲンガーなど120族未満に仮想敵が多いので選択肢としてはあり。
ただ、火力を重視しても確定数には大差がなく、めぼしいのはH4ボルトロスへのオーバーヒート(乱1)が1割→7割の乱数に変わる程度。
サイクル重視食べ残し型 [編集]
特性:もらいび
性格:おくびょうorおだやか
努力値:H212(16n+1調整)おくびょう:S252 残りC/おだやか:D調整 残りS
持ち物:たべのこし
確定技:ふんえんorマグマストームorかえんほうしゃ
攻撃技:だいちのちからorねっさのだいちorげんしのちからorラスターカノン
補助技:まもる/ちょうはつ/みがわり/ステルスロック/おにび
優秀な耐性とそれによる有利不利の分かりやすさを活かし、サイクル回しを重視する構成。
ふんえんによるやけど頼りだが、ほのおタイプ相手だと泥沼になりやすいのが欠点。特にリザードンやファイヤーが相手だと面倒。
どくどくは覚えられなくなったので、どくびし要員がいるとなお良い。
居座りと長いサイクルを重視するために持ち物はたべのこしが基本。
とつげきチョッキ型 [編集]
特性:もらいび
性格:ひかえめ/おだやか/おくびょう
努力値:HCベース(ひかえめ)/HDベース(おだやか)/CSベース(おくびょうorひかえめ)
持ち物:とつげきチョッキ
確定技:ラスターカノン
優先技:だいちのちからorねっさのだいち
選択技:かえんほうしゃorだいもんじorマグマストームorふんえん/あくのはどう/りゅうのはどう
仮想敵とする特殊アタッカーとの撃ち合い性能の高い型。
他の型では切ることもあるラスターカノンだが、とつげきチョッキを持たせる場合は必ず仮想敵にカプ・テテフが入ってくるため、遂行技として確定で採用する。
【ダブル】基本型 [編集]
特性:もらいび
性格:ひかえめ/おくびょう
努力値:C252 S調整 余りH
持ち物:シュカのみ/いのちのたま
確定技:まもる/だいちのちから/ねっぷう
攻撃技:オーバーヒートorかえんほうしゃ/ソーラービーム(晴れ)/ラスターカノン
補助技:みがわり
耐性優秀なアタッカーとして運用する。
炎技を無効化しつつ晴れともらいびで強化された炎技を返せる性質から晴れパに強い。
ランドロスやカプ・レヒレに注意。
相性考察 [編集]
- マッシブーン
みずタイプ以外の弱点を補い合える。同タイプでは物理に対する繰り出し性能が高い。
ヒードランがほのおやフェアリーなど特殊技に多いタイプに強いのに対し、マッシブーンが物理技に多いかくとう、じめんタイプに強いのも利点。
- カプ・ブルル
シングル・ダブルを問わず第七世代の時によく組まれた。
お互いの弱点を完全にカバーし、ドラゴンに強く、いわ・ゴースト以外の攻撃は全て半減以下にできる。
フィールド展開中の回復により耐久力・サイクル性能が底上げされる。
たべのこしと重複させた場合には毎ターン1/8回復するようになり、HPを減らさずみがわり×まもるが選択可能となる。
また、致命傷であるじしんのダメージを半分に抑え、不一致のものならば余裕を持って耐えられるようになる。
- ゴリランダー
かくとう以外のお互いの弱点をフォローできる。
前作で登場したカプ・ブルルと違い、かくとうやあくが一貫してしまうという欠点はあるが、ゴリランダーはドラムアタック、とんぼがえり、はたきおとすとヒードランの有利対面を作る数多くの技を覚えるため、劣化にはならない。
対ヒードラン [編集]
- 注意すべき点
- 炎と毒が無効、鋼やフェアリーが1/4の強靭な耐性を持ち、繰り出し性能・流し性能が高い。
流し際のみがわりからマグマストーム・まもるを展開。C130からの一致炎技や鋼技も侮れない。
他にもこだわりメガネでの撃ち逃げやふうせんを持たせてのサポートなど型も豊富で読みづらい。
- 対策方法
- やはり4倍のじめん技が有効。
素早さも中程度、みずタイプにも弱めで縛るのは容易いが、後続に相性補完に優れた相方がいることが多い。
カプ・ブルルorゴリランダーとヒードラン(+水枠)の場合、ランドロスやボーマンダなど飛行技を覚えるポケモンが増えたため後続の草に強く地面技を使えるポケモンならなお良い。地震はダイアースにすればグラスフィールドで弱体化されない。
また、エースバーンのキョダイカキュウならもらいびを無視して一貫性を取れる。